慢性子宮内膜炎、手術が良い?

数年前から着床の阻害と言われている慢性子宮内膜炎。

なかなか妊娠されない方がこの検査を実施し、陽性の方が続々いらしたことは深く記憶に残っています。

 

今では誰もがご存知の、”ビブラマイシン”

ファーストチョイスのこの薬で、多くの方がこの薬によって助けられ妊娠されました。本当に良かったです。

 

多くの方が治癒する一方、治らない方が3人いました。

その中の1人のお話です。

 

ビブラマイシンでは効かず、次の薬はフラジール・ジプロキサンで減る。次はアベロックス、

これでまた増える…。次、ジスロマック。

結局治らない。

 

ここまでの期間、およそ半年近くかかっています。

 

次、ALICEとEMMA検査。

ALICEでは、細菌がないとのこと。つまり無菌状態。

EMMAでは、ラクトバチルスが少ないのでラクトフェリン服用、移植前に膣座薬でいこうとなり、落ち着きました。

 

この方、10ヶ月ほど検査に時間をとられ、その分妊娠するのも出産するのも時間が経過してしまいました。来月2月が予定日です。

 

一体、何だったんだろ。そんな話です。

 

結局慢性子宮内膜炎であったことは確かだけど、薬が効かない。

そして、原因菌を見つけるための検査をしたけど、無菌状態。

ただ、子宮内の細菌の種類や量に関しては乳酸菌の割合が低かったこと。

分かったことは上記で、今後他の患者さまがこういう状況になることは避けたいなと常々頭にありました。

 

そして、これはまた別の患者さまですが、もう何度となく再発する患者さんがいらっしゃること。結局服薬での治療は、再発しやすい面もあり、せっかく治しても振り出しに戻ることがあります。

 

・薬を飲んでも治らない

・治ってもまた薬を飲んでも、再発する

 

もっと抜本的な方法は、腹腔鏡手術という手。

根こそぎきれいにしてしまうこの方法であれば、再発率は低く、上記のようにいたちごっこのような方法をとらなくても治すことが出来ます。

 

ファーストチョイスのビブラマイシンで治る方もいますが、それよりも腹腔鏡で治した方が時間的にも早いし、何より再発率が低いこと。

 

もう患者さまには腹腔鏡の方がいいんじゃないの…と、言ってしまいそうです。

(長く時間がかかった患者さまを診ていると、本当にかわいそうだったので。)

 

患者さまにとって一番良い選択ができるよう、今後も求められればお話したいと思います。

 

時間は何物にも代えられないから。

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