東京以外の不妊治療クリニックにて

地方からいらしている患者さまが数人。

元々、地元で不妊治療を受けていらっしゃったけどなかなかうまくいかず、どうしようと悩んでいた。先生の言うとおり、回数をこなさないと妊娠できないと言われたからそのまま治療を続け、結局40歳を過ぎてしまった。さて、諦めるべきか頑張るか…。

というお話。

 

地方にも有名な不妊治療のクリニックはあります。東京や大阪に比べると少ないですが、地方でも治療受けることは可能です。ただ個人のクリニックというよりは、大学病院の印象が強いですね。

 

でもそこで妊娠しなかった場合、隣の県に有名なクリニックがあるらしい、そこに行ってみようと越県します。

それでもうまくいかないから次どうしよう。でも東京に行くのは不安だし、うまくいくかも分からないのにご主人に切り出せない。とはいえ、ごちゃごちゃ言ってられない。そこで東京行きを決断します。

行動力に溢れている方はそういう決断になるのかもしれませんが、東京へ行こうと決断できる方がそんなにいるかというと、いないでしょう。確率みたいなものは出せないけど、どれだけ妊娠したいと思っていても、なかなか東京に行こうとはならないかと思います。色んなハードルがありますからね。

絶対に東京で治療した方がいい!とは言えないし、それが正しいとは思ってません。

でも、解決できるかもしれない問題で引っかかっていて妊娠に至らないのだとすると、そんな悲しい話はないです。

今まで地方で不妊治療していた方の中で原因あった方の内容を下記に書いてみます。

 

・甲状腺ホルモン

都内だと妊活と共に検査する項目に入っているところが多いですが、まだそうではないクリニックもあるようです。この患者さまは、結局バセドウ病のため妊娠できる状態ではありませんでした。バセドウ病をしっかり治療した上で、妊活再開したところすぐ妊娠されました。

 

・ERA

着床のタイミングが移植時期と合っているかの検査。ご年齢も36歳なのになかなか妊娠されないところから、体外受精にステップアップ、移植も7回。一度も着床せず、都内でERAを受けたところほぼ一日遅いと診断。ずらして移植したら妊娠されました。

 

・慢性子宮内膜炎

こちらも35歳の方ですが、何回体外受精しても着床しない。思い切って東京に出てくることで、検査。すると結果陽性であり、投薬治療。治癒後移植し、妊娠されました。

 

・アシステッドハッチング

受精卵の膜を破ることで、移植後着床しやすい状態にするもの。クリニックでアシステッドハッチングは受精卵が傷つくのでお勧めしないと言われ一度もやったことがなかった。転院した際にアシステッドハッチングをしたことがないと伝えたら、膜がかなり厚いと説明。結果アシステッドハッチングを初めてした時に妊娠されました。

・ホルモンが足りない?

ホルモンが足りない場合は補充すれば良いけど、P4(プロゲステロン)は足りてるけど、E2(エストラジオール)が低い。今まで移植時期に血液検査をしていなかったようで、知らなかったとのこと。今回血液検査を行ってホルモン剤を補充し移植。妊娠に至りました。

 

他にも色んなケースがありましたが、そういう検査があることを知らなかった…というケースが多く、知っていればすぐ妊娠可能だったのかもしれません。

東京まで治療に行くのは大変ですが、セカンドオピニオン兼ねて相談だけでも行ってみると、結果が変わる可能性があります。

原因がないと言われることが多い不妊治療ですが、もしかしたら原因はあるかもしれません。今のクリニックで相談するもありですし、思い切って東京へ行くのもそれも選択肢の一つです。

妊娠のために良い選択をしていただきたいです。

 

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