様々な検査で分かった不妊要素
かなり長い時間かかったご夫婦がようやく出産されました。
少年のようなご主人さまがいらっしゃったのも最近のような気がしますが・・・
妊活始めて妊娠するまで5年。
年数は長い方ではあるものの、ご主人が22歳、奥様30歳からのスタート。。
すごい若い・・・何を悩むことがあるのか不思議でした。
その時点で、タイミング法・人工授精・体外受精採卵3回・移植5回されていました。
特に年齢のせいにはできないので、クリニックの先生も疑問かつお手上げとのこと。そこで私のところにいらしたのが始めです。
奥様の体調・・・仕事が多忙で首肩こりがひどいことと、足の冷えが強いこと、不眠と体はボロボロでした。そんな奥様に寄り添うご主人さまは、毎回鍼にも一緒に来られ、奥様思いのとても優しいご主人さまでこんな人なかなかいないだろうなぁと微笑ましい気持ちと同時に、早く妊娠できるように順を追って治療を進めていきました。
色んな検査をされたことがなかったので、まずは基礎的なところの甲状腺を調べる。なんとなく怪しい気はしていましたが、まさかの橋本病でそこそこ病状は深刻でした。なのでまずこの治療からスタート。甲状腺が少し落ち着いてくると、今まで鉛のように重かった体が不思議と軽くなり、疲れにくくなったという。。相当甲状腺は悪かったようです。
次にビタミンの検査。ビタミンDは見たことないくらい低値だったのでサプリメントを服用。次いで亜鉛の検査も引っ掛かりこれも同様に服用。
そして慢性子宮内膜炎の検査は、強陽性。ここであのビブラマイシンを服用する訳ですが、飲み始めて1週間・・・胃潰瘍で胃穿孔の手前とのことで激痛からの入院という・・・大変な状況下で治療しました。あれは本当に大変でした。。
子宮収縮の検査も激しく引っ掛かり、これは移植時に対処の方向で話が終わりました。
移植できるまでにおよそ1年半ほどかかり、その間に色んな治療をしました。まぁこれだけ引っかかる方も珍しく、時間はかかったものの結果としてこの後1回目の移植で無事陽性が出ました。
移植してからは早かったものの、尽く検査に引っかかる。ある意味検査で異常が分かる分、原因不明よりは良かったけど、お若い2人にはなんとももどかしい気持ちになった。都内まで2時間近くかけていらしていたのもあり、ようやく妊娠できたことは嬉しいよりも安堵した・・・に近かったような気がします。
この患者さまも罹っていた、慢性子宮内膜炎。
今日も検査結果で慢性子宮内膜炎陽性の方がいましたが、やはりまだまだ罹っている方は多いのかもしれません。というか、多いのでしょう。
まだ受けたことがない方は受けた方が良いのと、1回治ったのにまた再発している方もいらっしゃいます。第1子出産後、第2子の妊活を始めてもなかなか妊娠しない方が慢性子宮内膜炎に罹っていらっしゃる方も見られます。
検査することで分かることもあります。あれこれ検査せずに妊娠出来れば一番良いですが、なかなかうまくいかずに漫然と治療を進めるのもあまり意味がありません。なんらか原因を追及するのも妊娠への近道です。
近道は使いましょう!