生理前に血が出る

患者様からのお悩みで聞かれることの中に、

“生理が来る前、出血があるんです”という話。

 

ここから考えられることに、

「黄体機能不全」が頭に浮かびます。

 

黄体機能不全とは、排卵後卵胞は黄体となり、そこから分泌されるホルモンが黄体ホルモン。

本来分泌されるべきですが、分泌がなされない状態を指します。

なぜそうなるのか原因は不明ですが、脳から発信しているホルモン(FSHやLH)の分泌が不足していたり、

精神的なストレスがかかったり、身体的なストレスがかかることも要因の一つと言われています。

 

本来の黄体ホルモンのお話ですが、子宮内膜を維持する役目を果たしています。そして体温を高温に保つことでも有名ですね。病院の先生に伺ったところ高温期が10日ほど続いていればよいのではと仰る説と、体温が0.3度以上下がったら(病院の先生に)言ってください説とあり、着眼点によって指示は変わるようですがよく聞かれるのはその2点です。また、着床をしやすくする役目もありますね。

 

測るのストレスならやめてもいいと思う。。。血液検査のホルモン値の方が正確だから。

 

ですので、妊娠するためにはとても重要なホルモンなのです。

維持する役割がそれを全うできず、内膜が本来よりも早い段階で剥がれてくると、微量の出血となる可能性があります。

着床しているかもしれない時期に、予想より早く内膜が剥がれてしまっては、妊娠に至るものも至らなくなってしまいます。

当サロンでも患者様に、基礎体温も出血する頃に下がってくるのか聞いてみたり、黄体期の血液検査をしてみたり

されるのもお勧めです…と、お話させていただいております。

 

ただ、何を検査しても原因がいまいちわ分からない方がいらっしゃるのも事実です。

何名かいらした患者さまの中に、毎周期微量出血があった方がいらっしゃいました。

 

原因は不明で…。

都内の某有名クリニックで体外受精にトライされていらっしゃいましたが、全く結果に繋がりませんでした。

自然周期での採卵移植で、胚もホルモンの状態も良好でしたが、結果はなぜか陰性…

高刺激のクリニックに転院され、副作用はありつつも、ホルモン補充をしっかりして移植された結果、初めての陽性がいただけました。

 

薬のお陰でうまくいったのか、何が改善されて結果に至ったのかは不明ですが、薬を使うことで、血が止まり、生理前微量出血のストレスからは解放されたように見受けられました。

長い間原因不明の出血でしたが、現在妊娠8ヶ月になられました。

何が原因かははっきりしなくとも、視点を変えて、治療を進めてみるのも良いかもしれません。

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