不妊治療をやめる決断

辛いことも良いことも…。

 

41歳の患者さま。
長きに渡って不妊治療をされていました。今日、不妊治療を終えると連絡がありました。
 
 
ご結婚されたのはずいぶん前で、それこそ不妊治療自体はもう8年はされていたかと思います。
度重なる転勤に、クリニックもその度に転院し、転勤先が遠ければ凍結胚は破棄して引っ越したり…。
メンタルも肉体も、それはもう見ていられないくらいの状況で出会いました。
 
 
初診はもう、泣いて終わりました。
今まで誰にも話すことができず、ずっと辛かったんでしょう。そこからのスタートでした。
 
体を立て直すのに1年。
風邪を引くことも多々あったものが、引かなくなり、食欲も増え、体重も増えました。顔色も良くなり、元気になり、よく笑うようになりました。
 
元々体外受精までされていましたが、そもそも体もついていかない、メンタルは全くついていかない状況だったので、まずはタイミング法を試すことにし、徐々に体を戻していきました。
 
 
8年前には主流でなかった検査やサプリメントを試したり、仕事も再開してみたり、本来の状態に近づいたのでそろそろ体外受精をしていこうと思った矢先。
 
 
去年夏、転勤になってしまいました。
もっと早く病院に行っていただければよかったのかとも思いましたが、今だから思えることであって、そのときはそうは思えなかったし、無理もさせたくなかったんですよね。
 
 
転勤してもコンタクトは取り続け、また治療を再開するという話で年末終えていました。
 
色々あったんだと思います。
家族で話し合って、決めたこと。
どれだけの思いで決断したんだろうと思うと、胸が詰まります。
 
決断を下した以上、何も言えないけど。
 
それでも彼女が幸せに、これまで辛かったことが報われるよう笑顔で暮らせるよう祈ること
 
私と出会えたことで、また東京に来た時は鍼を受けたいと言っていただけたこと。
 
なんだか本当に、なーんにもできない私を信じてくれて感謝と申し訳ない気持ちでいっぱいです。
申し訳ないというと、いらしている患者さまに失礼ですが…。
 
この患者さまが笑顔になれるよう、今後もサポートしていこうと思います。
おばちゃんになっても、おばあちゃんになっても。
 
多くの患者さまが悩まれている中、うまくいかない時もいく時もあります。
それをどうサポートするかも、カウンセリングすること、その方の状況を把握することが重要だと考えています。
 
みんながうまくいくといいのに。
本当にいつも、そればかり思ってるのになぁ。。

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