DHEAで卵胞の発育が変わる?

私はサプリメントを飲んだほうがいい!とは決して勧めてはいません。

(一応、この場を借りてお伝え。)

私が飲んでいて良いものだと思うものは、”個人的に”という言葉を強調してお話ししております。

  

何でも飲んではいけません。

 

勧めない理由は何点かあって。

そもそも、不妊治療であってもなくても、特に通院されている方にとって何らか弊害になる可能性があります。

それを何度となく診てきて、”しまった!先に言っておけばよかった!”なんて後悔することもしばしばありました。

それを最初に潰すためにも、初めていらした方には事細かにヒアリングします。

(サプリメントの裏面の写真を撮っていただくこと、漢方薬の処方箋なども持参いただきます。)

 

以前、卵胞の成長を大きく妨げているものを服用されている方がいらっしゃいました。

その方にとっては、それが卵に影響するとは思わなかったとのこと。

確かにそうかもな・・・とも思いましたが、それでも何を飲んでいるのか・飲み始めたもの・飲みやめたものを伺っています。

 

さて。

これも有名なサプリメント、”DHEA”

よく患者さまから似たような類の、DHAやEPAのお話をされる方もいらっしゃいます。

 

DHA:脂質成分、脳に入って直接栄養成分となる

EPA:血液サラサラ成分、中性脂肪を下げる

※体にとっては重要ですが、特に妊活に必要かと言われるとそうではないです。

 

DHEAは、弱い男性ホルモンの作用があります。

これ、日本では販売が認められていない(医薬品としてはあり)ので購入が難しいもの。

海外から個人輸入というのもありますが、何となく怖いものでもありますね。

 

DHEAは色んなホルモンに変換できる万能なホルモンです。

男性の精巣で作られるテストステロンや、女性の卵巣で作られるエストラジオールの元にもなります。

テストステロンは、小さな卵胞の発育に重要だと言われています。

 

DHEAは年齢とともに減っていき、40歳代になると20歳代ピークの半分くらいの量になります。

年齢が上がるにつれてなかなか卵胞が見えてこなかったり、成長が遅かったり、採卵できなかったり…

FSHが高かったり、AMHが低かったり…

DHEAを飲むことで卵胞にエネルギーを与える、発育には重要というわけです。

卵胞の成熟や、その後の成長(分割や胚盤胞到達)にも大きく関わってくるので、男性ホルモンの力は実は妊娠するために必要なものなのです。

 

ただ、誰もが当てはまるわけではありません。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の方は元々、男性ホルモンが多いので、この方は摂取はお勧めできません。

男性ホルモンが過剰な状態のPCOSに、DHEAを服用すると近くなるので服用する際は注意が必要です。

 

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