ビタミンDと不妊治療
遅れたお正月を過ごしています。
(所用込みですが・・・。)
実家である京都は例年寒いものですが、今年は暖かいように感じます。
とはいえのんびりすることもなく、仕事をしている自分につくづく
”ほんと、仕事好きだよね!”
と言ってあげたいです。
なんだかんだ、仕事のことを考えている時が幸せです。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
とにもかくにも、卵が採れなければ意味がない!
サプリメントから見た、採卵の為に必要なことを少し書いてみたいと思います。
〇ビタミンD
もう不妊治療の世界では有名ですね。
食べ物だと、干し椎茸・しらす・紅鮭などが代表とされるところ。
ビタミンDが不足していると、骨粗しょう症が有名ですね。
他には、免疫が下がるので病気にかかりやすくもあります。
妊活で言うと、卵子の発育が遅くなったりすることがある。
また、着床しやすくすることや胎盤の形成に役立つので、卵の成長にも着床にもこのビタミンDは重要な役割を担っています。
他にも…
諸説、原因についてありますが今回はビタミンDに関与するものを挙げてみると、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)があります。
PCOSとは、男性ホルモンが多く作られることでそれにより排卵しにくくなるというもの。
この男性ホルモンが高くなっている要因として、LH(黄体形成ホルモン)と血糖値を下げるインスリン(すい臓から出ている)というホルモンが関係しています。
LHが過剰に分泌することで排卵しにくくなること、またインスリン抵抗性が上がることで男性ホルモンが増加します。
男性ホルモンが増加すると、卵胞の成長を妨げたり、卵巣の膜を厚くし排卵しづらくさせます。
排卵されない場合、卵巣内に卵胞が残るのでエコーで診ると小さな卵胞(嚢胞)がたくさん見えます。
※インスリン抵抗性:感受性の問題からインスリンは十分出ているのに効果を発揮できない状況。
以上がPCOSについての話。
PCOSの状況を変えるために、まずは男性ホルモンを高くし過ぎないということです。
上でお話したように、LHの過剰でインスリン抵抗性が上がると男性ホルモンが増加します。そこで重要になってくるのがビタミンDです。
ビタミンDが十分にあると、インスリン抵抗性は下がる。これが正常です。
でもビタミンDが少ないと、インスリン抵抗性は上がる。つまり血糖値は下がらない。
ビタミンDが十分にあることは、
インスリン抵抗性が下がる
→結果として男性ホルモンの分泌が抑えられ、LHの分泌も下げることが期待できるのでPCOSの予防に繋がってくる。
また、ビタミンDは、D2とD3と種類がありますが、化学的な構造が異なるのみで特別差異はないとされています。
ただ、不妊治療中の患者さまの結果を見るとビタミンDの数値が低い方が多く、その場合サプリメントは多量に服用されています。
多量に服用される場合は、D3の方が効果が高いと言われているのでそちらを勧めたいと思います。
※何でも不妊治療中に服用する場合は、病院で一度相談することをお勧めします。稀に、採卵するにあたって不利なものを服用されていたりされている方もいらっしゃいますので安易に服用することはお勧めできません。
特に美容にいいものは要注意!